同軸ケーブルの種類と規格

同軸ケーブルの種類と規格、特性インピーダンス別のコネクタの種類など同軸ケーブルの基礎知識を入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆同軸ケーブルの規格・単位・記号の解説(もくじ)

◆高周波同軸ケーブルの種類と規格はどのように決められているのですか?

 同軸ケーブルの規格は「日本工業規格(JIS規格)」によって規定が定められております。

 このJIS規格では、特性インピーダンス毎に幾つかの種類に規格が分類されている点がひとつの特徴です。

 JIS規格ケーブルの規格構成の分類項目と表記単位は以下の通りです。

【同軸ケーブルのJIS規格構成と単位一覧】
★内部導体の構成(本/mm)
★絶縁体の外径(mm)
★特性インピーダンス(Ω)※オーム
★波長短縮率MHz(%)
★減衰量(dB/km)
★外部導体(mm)
★VCシース(mm)
★概算質量(kg/km)
★標準長(m)
★耐電圧(ACV/1分)

◆同軸ケーブルの記号の意味・読み方

◆事例:5D-2Wの読み方

 同軸ケーブルのJIS規格表記では記号と数字の組み合わせで同軸ケーブルの種類や特性を示します。

 例えば5D-2Wと記載されている場合は、以下のように把握しておくと便利です。

同軸ケーブルの表記5D-2Wとは?【画像】

 @の直径はそのまま、同軸ケーブルの直径サイズを示します。代表的な直径サイズは3mm・4mm・5mm・7mm・10mmです。

 一戸建て家庭用のケーブルとしては3mm・4mm・5mmまでが主流です。

 Aは特性インピーダンスを示します。尚、事例の「D」は50Ωを示します。75Ωの場合の表記は「C」です。

 Bは絶縁体に使用されている原材料を示しております。最も多い「2」が充実ポリエチレン(単にポリエチレンとも言う)、この他「F」が発砲ポリエチレン、「HF」が高発砲ポリエチレンです。

 Cは外部導体の形状を示しております。事例の「W」は編組2重(二重導体編組)を示し、単層(一重導体編組)が「V」、アルミ箔テープ付銅編組は「B」、そして編組3重は「BL」で表記されます。

◆5D-2WとS-5D-2Wの違い

 尚、頭に「S」が付いている場合、例えば事例のケースでは「S-5D-2W」と記載されている場合の「S」は衛星放送受信用の記号でありBSやCS対応ケーブルであることを示します。

 では、復習として以下の例題の同軸ケーブル規格表記の意味を確認してみましょう。

◆5c-2v同軸ケーブルの用途

5c-2vとは?【画像】

 上記の同軸ケーブルは「5c-2v」ですから前述した@〜Cまでを確認すると@が同軸ケーブルの直径が5mm、Aの特性インピーダンスが75Ω、Bの絶縁体原材料が充実ポリエチレン、Cの導体形状が単層(一重導体編組)の同軸ケーブル規格であることが解ります。

 5c-2bの同軸ケーブルは主にテレビ受像機のアンテナ給電線に使用されております。

◆5c-fbは低損失タイプの同軸ケーブル

5c-fbとは?【画像】

 上記の同軸ケーブルは「5c-fb」ですから前述した@〜Cまでを確認すると@とAは前の例題と同じく直径が5mmで特性インピーダンスが75Ωです。

 続いてBの絶縁体原材料は「f」ですから発砲ポリエチレン、Cの導体形状が「b」なのでアルミ箔テープ付銅編組の同軸ケーブル規格であることが解ります。

 5c-fbの同軸ケーブルは前述した5c-2b同様、主にテレビ受像機のアンテナ給電線に使用されている低損失タイプの同軸ケーブルです。

◆例題「s-7c-fb」(減衰量とケーブルの長さ・直径の関わり)

s-7c-fbとは?【画像】

 最後に上記例題の同軸ケーブルは「s-7c-fb」ですから、まず頭にある「S」の表記から衛星放送対応の同軸ケーブルであることが解ります。

 続いて同様に@〜Cまでを確認すると直径が7mmで特性インピーダンスが75Ωです。

 Bの絶縁体原材料は「f」ですから発砲ポリエチレン、Cの導体形状が「b」なのでアルミ箔テープ付銅編組の同軸ケーブル規格であることが解ります。

 s-7c-fbクラスの直径7mmを超えてくるタイプは業務用としての需要が高く販売されている長さの単位も50M以上であるケースが大半です。

 同軸ケーブルはケーブルの長さが長くなるほど減衰量が増加しますがケーブルの直径が太くなるほど減衰量が低減します。

 同タイプの同軸ケーブルを一般家庭で使用する場合は、もちろん用途にもよりますが「s-4c-fb」もしくは「s-5c-fb」規格で十分間に合います。

◆同軸ケーブルを接続するためのコネクターにはどのような種類がありますか?

 コネクターとは、配線やケーブルと媒体機器を接続するために用いられるケーブルの末端部に設置される部品・器具の事です。

 稀に先がほつれた状態のまま同軸ケーブルを電気機器類に接続しているケースもありますが、一般的にノイズや周波数信号の損失を防止する為にも同軸ケーブルの末端部はコネクター処理を施します。

 同軸ケーブルのコネクターには対応メディアや接続機器類によって幾つもの種類のコネクタが存在します。

 尚、同軸ケーブルのコネクターの主な種類としては以下のような種類があります。

【特性インピーダンス50Ωの主なコネクターの種類】
★BNCコネクタ
★M型コネクタ
★N型コネクタ
★TNCコネクタ
★SMAコネクタ
★APC3.5コネクタ
★APC2.92(Kコネクタ)
★APC2.4コネクタ
★APC1.85コネクタ

【特性インピーダンス75Ωの主なコネクターの種類】
★BNCコネクタ
★N型コネクタ
★F型コネクタ